車を買うべきか否か

車の運転が好きだ。

疲れや眠気の限界が来たとき以外、パートナーにハンドルを握らせないくらいとにかく好きなので、メルボルンでも当然、車が欲しい。

 

ただ、電車の駅のすぐそばに居を構えたので、公共交通機関へのアクセスが抜群に良い。加えて、駅前の地元の商店街は程良く活気があるし、何でも揃うスーパーマーケットも歩いてすぐの場所にある。子供の学校はそれほど遠くはないし、自転車を家族全員分手に入れることができたのでちょっとした遠出は可能。

要は、車がなくても問題なく生活できる。

 

日本では、半導体不足などで新車の納車が年単位で遅れる中、中古車価格が高騰して新車価格を上回る異常事態になっていると報道されていたと記憶している。同じくこちらでも中古車がひどく値上がりしているそうで、とにかく高い。しかも日本では値がつかなさそうな,走行距離10数万㎞超えやかなり年式の古い車でも,普通に100万円以上の値がついている。かたやレンタカーも、コロナ直前のオーストラリア旅行の時に比べて,信じられないくらい高くなっている。もちろん、昨今の円安も財布に響く。

 

もっとも、私が未だ車の購入に至っていない原因は、金銭面だけではない。

オーストラリアでは、中古車は一般的に個人間で(も)売買されるという、日本から来たばかりの私にとっては驚きの売買慣習によるところも大きい。車は好きだが機械に関して何の知識も持ち合わせていない私にとっては,恐ろしいことこの上ない。

もちろんカーディーラーは存在するし、ディーラー車も多く出回っている。しかし当然、個人出品の車と比べて割高なので、残念ながら私の低予算で検索をかけてもなかなかヒットしないのだ。

 

渡豪して間もない頃,家探しと並行して,必死に車探しもしていた。その際,割高な分は何より安心を買うための費用だと考え,ディーラー車の一択で検索していた。

そしてようやく,かろうじて予算内に入る希望車種が1台だけ見つかって,試乗しに行こうということになった。

しかし,まず店舗が果てしなく遠かった。子供連れでトラムと電車を乗り継ぎ約2時間。加えて,へとへとになりながらようやくたどり着いて見つけた車は,ネットで見た写真とだいぶ印象が異なって,古ぼけていて残念な感じ。せっかく来たのだからと試乗もしたが,やはりピンと来ず。結果そそくさと退散したのだが,試乗した車の中に落とし物までする始末(帰ってから気づき,もう戻りたくなくてそのままに)。

この時の徒労感で一気にやる気を失ってしまい,ぱったりと車探しをやめてしまった。

(この時期は家探しで毎日ボロボロになっていたので,余計にダメージが大きかったのだと思う。家探しもいろいろな思い出があるので,後日記事にしたい。)

追記:家探し編はこちら

snemtea.hatenablog.com

 

 

そして結局,上述のとおり,車がなくても快適な家に住み始めて,今に至っている。

 

この過程でたくさんの方々と知り合い,こちらでは個人出品の車の購入を検討している場合,個人的にメカニックを雇って一緒に車を見に行ってもらったり,交渉してもらったり,そのまま購入後の整備までお願いしたりするよ,と教えてもらった。なるほど。

 

メルボルンは,優に1か月を超えるスクールホリデーシーズンに突入した。せっかくの長い夏休み(相変わらず寒い日が多いが),ロングドライブもしたいし,そろそろ車探しを再開しようと思う。